泣いても笑っても、同じ空 - 「余命半年」
甘いものばかり食べて運動もしないので、大病するのもそう遠いことではないのでは…と戦々恐々とする昨今(大仰)。
本書の著者の大津さんという方は、私と同年齢なのですね。この人に限らず、同じ年代の人たちが日々様々なものごとと向き合い、深く考えを巡らせているのだということを、些かの焦りとともに再認識した次第。
QOL(Quality of Life)という考え方が広まりだして、テレビなどでもホスピスや緩和医療に関する情報に接することが増えてきました。本書では、緩和医療の現場で活躍されている医師が、ご自身の経験を基に、緩和医療とは何か、「その時」が訪れたとき、我々にはどのような選択肢があり、どういうことが待ち受けているのかを教えてくれます。
癌末期の症状や、ドラマにあるような末期(まつご)のシーンなどから持たれがちなイメージを正してくれたり、緩和医療の実際についてエピソードを交えながら判りやすく教えてくれる本書ですが、何よりも我々が持っておくべき「心得」について、一番力を入れて説いています。
健康なうちにできることは何なのか、もし癌になってしまったらどういう意識を持つべきなのか、そして最期の時に立ち会う家族は、どうあるべきなのか。特に本書最後で示される「心」についてエピソードは、言ってしまえばよくあるストーリーなのですが、最期の時にはかくあれかし、と思わされます。
あまり普段から考えておきたくない話題ではありますが、いつそうなるか判らないし、いつかはそうなるものでもあります。最期に後悔することが無いように生きたいものです。
とりあえず本書お勧めの、PET-CT付きの人間ドックを受けておくべきだろうか…(高いんだよなー)。
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